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B-2)解析の拡張オプション

このダイアログボックスは、解析 ページの オプション ボタンをクリックすると表示されます。 解析解法に関連する多くのオプションを変更できます。

B-2(1)

大変形計算手法

大変形計算手法 ラジオボタンは、解析 ページの 大変形 ボックスをオンにしたときに使用するジオメトリ定式化を決定します。 デフォルトは(UL)更新ラグランジュで、ほとんどの非線形問題に適しています。

  • (TL)トータルラグランジュおよび(UL)更新ラグランジュ(実用的)

TL 法 と U L法では効果的に同じ結果が得られます。 UL 法の誤差は小さいですが、ステップごとに累積します。 TL 法の誤差は(回転近似のため)大きくなることがありますが、累積されません。 TL 法は超弾性材料に適しています。 超弾性材料を使用すると、解析プロセッサは自動的に UL 法から TL 法に切り替わります。

  • (ULs)更新ラグランジュ 微小回転近似

このオプションを選択すると、UL 法の剛体回転行列の補正が無視されます。 この補正は、連続する非線形ステップ間の回転が小さく、補正を無視すると計算速度がわずかに増加する場合には、通常は小さくなります。 非常に非線形な挙動をする、若しくは複数解法のモデルの場合、微小回転近似に切り替えることで、近特異性のある計算をわずかに平滑化することによって数値収束が改善されます。

  • (TL)トータルラグランジュおよび(UL)更新ラグランジュ(技術的内容)

大変形および大回転のために(TL)トータルラグランジュおよび(UL)更新ラグランジュ のいずれかが使用できます。 TL は常に元の状態(変位 = 0)を基準座標系に使用し、UL は最新の状態(最新の変位)を基準に使用します。 TL 構成式では、グリーンラグランジひずみおよび第 2Piola-Kirchhoff 応力が使用される一方、コーシー応力および極小ひずみが UL 構成式において、最新変形状態の際に使用されます。 これら 2 つの方法を使用して計算された内部応力と歪みは完全に異なりますが、最終的な結果は工学的な Cauchy 応力と歪みで表されるため、収束結果は類似しています。

最大イタレーション/ステップ、収束エラーノルム

最大イタレーション/ステップでは単一ステップでのイタレーション(反復回数)の制限をします。 収束エラーノルム の数値で エラーノルム が少ないことを保証するための、収束判定チェックが実行されます。 クーロン時間ステップリミット は、(使用不可の)陽解法ソルバーのみで使用されます。

自動ステップサイズ制御

これは自動タイムステップ制御です。 解析ステップ中にエラーノルムによって発散したときに 自動ステップコントロールの使用 のチェックボックスが選択されていれば、プログラムが自動的にタイムステップサイズを小さくし、このタイプステップで解析を継続します。 この処理を解析が終了するまで継続します。 このプロセスは、解析が成功するまで継続されます。 プログラムは、最大タイムステップサイズまで徐々にステップサイズを大きくし、次のインクリメントに進むか発散するまで続けます。

出力インターバル 制御オプション

通常解析において、タイムステップインクリメントごとに結果データを書き出し、画面に結果を表示します。 時間ステップが小さい非定常動解析の場合、出力結果を保存する前にいくつかのシミュレーションステップをスキップすることが望ましい場合があります。 このボタンを使用すると、出力間隔コントロールを指定できます。 このような場合、プロセッサは、時間/ステップ増分が指定した数に達した後にのみ、解析結果を書き出します。

デフォルトでは、ステップごとに出力が生成されます。

FE 定式化(標準、Sefea™)

このオプションでは、標準 FE 構成式(Standard)か新しい Sefea 要素構成式(Sefea)を使用するかを指定できます。 Sefea オプションは、高度に最適化された 6 面体(ブリック)要素と同じ精度を提供する独自の AMPS オプションですが、自動メッシュシステムで生成される標準の 1 次四面体要素を使用します。 多くの難しい問題を正しく解決するために、慎重に作成された六面体メッシュを使用する必要はなくなりました。 新しい Sefea™ 法では、標準の四面体要素を使用しても同じ精度が得られます。 また、Sefea™ 手法ではシンプルな 1 次要素でベストの結果が出力されるため、デフォルトでは 2 次ラグランジ要素を作成するようになっておりません。 標準構成式は、ほとんどの FEA プログラムで使用されています。 1 次四面体(および三角形)要素は、2 次のラグランジュ要素ほど正確ではありませんが、結果を簡単に概算するために使用できます。 2 次ラグランジュ要素は、1 次要素よりも多くのメモリと処理時間を必要とします。

ソルバーコントロール

ユーザーは、各解析ステップで最初の収束計算および後続の収束計算に使用するプロシージャのタイプを選択できます。

  • Sparse Direct Solver

Sparse Direct Solver は、最新のスパース行列解法を使用します。 一般に、Sparse Direct Solver を使用する必要があります。これは、近似が必要ないためです。

  • Sparse Interative Solver

Sparse Interative Solver はデフォルトのソルバーであり、解析誤差許容値制御によって解析速度を向上させることができます。通常、解析時間を短縮できます。

  • Frontal Direct Solver

Frontal Direct Solver は、要素ごとのアセンブリおよび要素分割技術を利用して、大きな問題の解決に必要なメモリを削減し、 Sparse Direct Solver のバックアップとして提供されます。

  • Elem by Elem JPCG

また、メモリ制約が制限された大規模問題に対しては、行列のない反復法を使用するため、 Elem by Elem JPCG ソルバーを使用できますが、一般的にSparse Interative Solver よりも低速です。